中性脂肪が高い場合の対処・改善方法

中性脂肪と動脈硬化の関係

中性脂肪は簡単に言ってしまえば、体で使うエネルギーです。
中性脂肪が体内に入ると、まず皮下脂肪に蓄えられ必要に応じて利用されます。

 

しかし!!

 

中性脂肪の量が許容量を超えて増えてしまうと、余計な脂肪として肥満症を引き起こしたり、肝臓に中性脂肪がたまって脂肪肝になったりします。さらには血液の中でだぶついた中性脂肪(まさにいわゆるドロドロ血液の状態です)は全身の血管を傷つけて動脈硬化を起こします。

 

【生死に直結する動脈硬化の恐怖】
動脈硬化は動脈という血管が狭くなったり、詰まったりする病気です。動脈には心臓から全身にいく血液が流れています。動脈を流れる血液は酸素や栄養など人が生きていくために欠かせないものを運んでいるので、その動脈が詰まると重大な病気になります。
例えば、頭にいく動脈が詰まると脳梗塞、心臓にいく動脈が狭くなると狭心症、心臓にいく動脈が詰まると心筋梗塞、足を流れる動脈が狭くなったり、詰まったりすると下肢閉塞性動脈硬化症といった具合です。ですから、中性脂肪が高いと脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症になりやすくなると言っていいかもしれません。同じ人に、いくつもの動脈硬化による病気が起こる、例えば脳梗塞と心筋梗塞の両方を患う、といったことも少なくありません。

 

またあまりにも中性脂肪が高くなると急性膵炎という病気になる場合があります。急性膵炎は膵臓から分泌される消化酵素で自分の膵臓が自己消化されてしまうという恐い病気です。これは中性脂肪が高いと、脂肪を分解する酵素であるリパーゼ(リパーゼも膵臓から分泌されます)のはたらきが強くなるためと考えられています。中性脂肪の数値がいくつを超えると急性膵炎が起こりやすくなるかは定かではありませんが、高いほど起こりやすくなることは間違いなく、特に中性脂肪値が1000mg/dlを超えるような人は要注意です。
中性脂肪が高いだけ、あるいは初期の動脈硬化や脂肪肝が生じているだけでは痛くもかゆくもなく、自分ではわかりません。しかし上のような心筋梗塞や脳梗塞、あるいは急性膵炎になると、最悪の場合命にかかわります。だからこそ早めに見つけるために、健康診断や人間ドックの検査項目に中性脂肪が入っているのです。
 中性脂肪に関連して忘れてはならないのがメタボリックシンドロームです。
内臓脂肪の蓄積があって(本当はCTスキャンなどで内臓脂肪量を測定するのが理想的なのですが、一般的にはウエスト周囲径で代用されています)、さらに@中性脂肪高値(もしくがHDLコレステロール低値)、A高血圧、B空腹時高血糖、の3項目のうち2つ以上があればメタボリックシンドロームと判定されます。このメタボリックシンドロームの該当者やその予備群を見つけ出すことを目的とした特定健診が平成20年度からいますので、ご存知の人も多いでしょう。
 メタボリックシンドロームは動脈硬化の原因として重要であり、さらにメタボリックシンドロームの人はその基準の1つに空腹時高血糖が入っていることからもわかるように、しばしば糖尿病やその前段階である境界型糖尿病を伴っていますので、重要です。

 

メタボリックシンドロームの診断基準

ウエスト周囲径 男性85cm以上、女性90cm以上があることが前提で、下記@〜Bのうち2項目以上に該当する場合メタボリックシンドロームに該当します。

  • @中性脂肪高値(150mg/dl以上) かつ/またはHDLコレステロール低値(40mg/dl以下)
  • A収縮期血圧高値(130mmHg以上) かつ/または拡張期血圧高値(85mmHg以上)
  • B空腹時血糖高値(110mg/dl以上)

 

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